ネット中傷の証拠保全マニュアル|
スクリーンショット・魚拓・タイムスタンプの残し方
誹謗中傷の投稿は、相手に気づかれると削除・編集されてしまうことがあります。証拠は「気づいた瞬間」に残すのが鉄則です。この記事では、スクリーンショット・ウェブ魚拓・タイムスタンプの具体的な残し方を手順で解説します。
証拠保全がなぜ最優先なのか
投稿者や運営者は、通報・炎上に気づくと投稿を削除・編集することがあります。編集後では「元の投稿内容」を証明できなくなるため、気づいた時点で即座に保全することが何よりも優先されます。
スクリーンショットの正しい撮り方
スクリーンショットは、投稿本文だけでなくURL・投稿者のアカウント名/ID・投稿日時が同じ画面に写るように撮影します。PCではブラウザの全画面キャプチャ機能や、URLバーごと写す撮り方が有効です。撮影後のデータは加工・トリミングせず、そのままの状態で複数の場所(クラウド・USB等)に保存してください。
スマートフォンで撮影する場合も同様に、投稿の上下(前後の会話・スレッドの流れ)が分かるように複数枚に分けて撮影しておくと、後で文脈を説明しやすくなります。1枚だけでなく、少し引いた画面と拡大した画面の両方を残すのがおすすめです。
ウェブ魚拓(アーカイブ)で消える前に保存する
ページが削除された後でも内容を証明できるよう、ウェブ魚拓のようなアーカイブサービス(例:megalodon.jp)でページを保存しておく方法もあります。ただし、魚拓を取得したこと自体が相手に通知される場合があるため、証拠保全の目的や順序は必要に応じて弁護士に確認してください。
スクリーンショットとウェブ魚拓は、どちらか一方で十分というものではなく、性質の異なる2種類の証拠として両方残しておくのが安全です。スクリーンショットは撮影者の手元の記録、ウェブ魚拓は第三者サービスによる客観的な記録という位置づけで使い分けてください。
投稿日時を確実に記録する方法
投稿日時は、SNSやサイトの表示だけでなく、可能であればスクリーンショットのメタデータ(撮影日時)や、複数の証拠を組み合わせて客観的に示せるようにしておくと、後の手続きで有効です。日をまたぐ場合は、毎日の変化(拡散状況・削除の有無)も記録しておくと状況の推移を説明しやすくなります。
やってはいけない保存方法
投稿者に直接コンタクトを取って「消してください」と交渉する、投稿のスクリーンショットを別のSNSで拡散させる、証拠の一部だけを切り取って加工する——これらは証拠としての価値を下げたり、事態を悪化させたりするリスクがあります。
保全した証拠をどう使うか
保全した証拠は、弁護士への相談時(発信者情報開示請求・損害賠償請求)や、公的相談窓口への相談時にそのまま提出できます。証拠が揃っているほど、相談・手続きがスムーズに進みます。初動対応の全体像はこちらの記事も参考にしてください。
証拠は「多すぎて困る」ということはありません。迷ったら保存しておく、くらいの心構えで臨むことをおすすめします。後から「あのとき撮っておけばよかった」となるケースが最も多い失敗パターンです。